1.糖尿病網膜症
糖尿病では血液の粘性が高くなり、血管に負担がかかります。そのために、網膜で出血(いわゆる眼底出血)を起こしたり血管がつまったりして、放置していると大出血を起こしたり網膜が剥がれ(網膜剥離)て失明します。糖尿病の患者様は全国で約700万人いると言われていますが、毎年3千人の方がこの糖尿病網膜症で失明しており、現在わが国における成人の失明原因の第1位となっています。この病気の怖いところは、本人の全く気がつかないうちにじわじわと進行するため、血糖値のコントロールも良いし視力も良いからと長期間ほっておき、見づらいなと自覚したときにはもう視力の回復を望めない状態まで悪化していることが多いことです。